「座頭虫(ざとうむし)」という名前の由来
ザトウムシ(座頭虫)という名前、漢字で見ると少し不思議に思う人もいると思います。
「座頭」とは何のことなのか、なぜ「虫」という名前になったのか。 名前の由来を見ていきます。
「座頭」とは何か
「座頭(ざとう)」とは、江戸時代以前から見られた、 盲目の旅芸人・按摩師(あんまし)を指す言葉です。
杖を頼りに、探るようにゆっくり歩いた姿が知られています。
座頭 … 盲目の旅芸人・按摩師の呼び名
杖をついて、探るように歩く姿が特徴的だった
名前が結びついた理由
ザトウムシの長い脚は、まさに杖のように使われます。
一番前の脚(第2脚)を触角のように前へ伸ばし、 地面や壁を探るように歩く姿が、座頭の歩き方に重ねられて この名前が付けられたとされています。
8本ある脚のうち、歩くための脚は6本で、 残りの2本(第2脚)は主に周囲を探るために使われるとされています。
→ 詳しくは「ザトウムシはなぜあの独特な歩き方をするのか」
英語名にも同じ発想がある
英語では “harvestman”(刈り入れをする人)と呼ばれます。
harvestman … 収穫期(秋)によく見かけることや、
細長い脚を鎌を持つ農夫の姿に見立てたことに
由来するとされる
日本語の「座頭」も、英語の「harvestman」も、 人の姿に見立てて名付けられたという点が共通しています。
なお英語圏では “daddy longlegs” という俗称もよく使われますが、 この呼び名は地域によってザトウムシ以外の生き物(別の種類のクモなど)を 指すこともあり、少し紛らわしい呼び方です。
→ 詳しくは「ザトウムシを英語で言うと」
まとめ
- 「座頭」は盲目の旅芸人・按摩師を指す古い言葉
- 杖をついて探るように歩く姿が、ザトウムシの歩き方に重ねられたとされる
- 英語の “harvestman” も、人の姿に見立てた名前という点で似ている
- “daddy longlegs” という俗称は、別の生き物を指すこともあり紛らわしい